【専門医がアドバイス】最近、些細なことでイライラする…その理由とすぐできる解消法

気候が不安定で、体調や気分が揺らぎやすいこの時季。今は新型コロナウイルス感染への不安もあって、いつも以上に過敏になり、些細なことでイライラしてしまうことも……。そんな毎日のイライラを解消する方法はあるのでしょうか？心療内科・神経科院長の福永智子先生にうかがいました。

教えてくれたのは

ともクリニック浜松町
院長　福永伴子先生
順天堂大学医学部卒業。順天堂大学医学部精神科、しのみやクリニック、築地サイトウクリニック、銀座内科・神経内科クリニック（ストレス外来）を経て、2011年にともクリニック浜松町を開院。『自律神経どこでもリセット！　ずぼらヨガ』（飛鳥新社）監修。

イライラの理由は自律神経の乱れ

自律神経とは、私たちが無意識にしている呼吸や体温調節などをコントロールしている神経のこと。自律神経には交感神経と副交感神経の二種類があり、この二つのバランスを保ちながら私たちは生命活動を維持しています。

交感神経………活動時に優位に働く
副交感神経……リラックス時に優位に働く

このバランスが崩れると、「よく眠れない」「体温調節がうまくできず冷え性になる」など、さまざまな不調が現れます。

自律神経のバランスが崩れる原因

ストレスやそれに伴う怒りやイライラ
加齢
ホルモンの変化

こうした原因によって、イライラ状態が長く続くと、交感神経ばかりが働いて体調不良につながり、さらにイライラしやすくなるという悪循環に。

解消のカギはオンオフの上手な切り替え

ストレスで交感神経が優位になったら、交感神経をオフ、副交感神経を優位にする必要があります。

《交感神経をオフにするＯＫアクション》

適度な運動
入浴でリラックス
意識的に深呼吸をする

適度な運動は全身の器官を興奮させるため、体中に強制的にオン・オフを切り替える機会をつくることができます。また、入浴や深呼吸は緊張状態で浅くなった呼吸を深くするのに有効です。

《交感神経をオンにしやすいＮＧアクション》

スマートフォンや白色灯などの光を浴びる
お酒を飲む

特にスマートフォンは明るい画面で刺激を受けるうえ、自分から情報収集しようとする行為が頭を覚醒させてしまうので要注意！

「お気に入り」でオフになれる引き出しを

今の時代、意識しないとストレスはたまる一方。特に自宅が「職場」でもある主婦は、24時間いつでも仕事をしているようなもの。オンとオフの切り替えが難しいため、イライラがたまりやすくなります。「ストレスがたまっているな」と気づいたらリラックスし、意識して自律神経を整えましょう。
おすすめなのは、気持ちをオフにできる自分なりの手段を持つこと。

【例】