スマホが見えづらい、焦点が合うまでに時間がかかる……。そんなふうに、「もしかしてこれって老眼?」と思う症状はありませんか? 老眼になったら起きる症状や見えづらさを感じたときに、できることについて、羽根木の森アイクリニック院長・井上佐智子先生に教えてもらいました。
アラフォーから始まる老眼は無理をすると目の負担に
人は目の水晶体の厚さを調節することで、遠近のピントを合わせてものを見ています。この水晶体が加齢によって硬くなったり、厚さを調節する毛様体筋が衰えたりするとピントが合いにくくなり、いわゆる「老眼」になります。早ければ30代後半から、一般的には40代以降に老眼の症状を感じ始める人が多く、もともと視力がいい人のほうが見えづらさを敏感に感じる傾向があります。
見えづらい状態のまま無理をすると目に負荷がかかるので、メガネを使ったり、PCを使う場合は1時間ごとに目を休ませたり温めたりするなどがよいでしょう。直接的に老眼を予防・改善するグッズはありませんが、老化しない体づくりが大切。例えば、心身ともにストレスのない生活を心がけるなどをしていきましょう。
目疲れの軽減マッサージ&エクササイズ
目の疲れを感じたら、1~6の順に2~3分マッサージとエクササイズをしてみましょう。強く押しすぎず、痛気持ちいい程度で行いましょう。
【1】親指の腹で眉頭を押す
【2】人差し指で目頭付近の鼻の脇を押す
【3】指の腹でこめかみを押す
【4】人さし指の節で眉毛に沿って眼輪筋(※目の周りにある筋肉)を押す
【5】指の腹で目の下のくぼみを押す
【6】手を肩に置き両肩をゆっくり回す
編集部が選んだキーアイテム
目元を清潔に保って目のコンディションを整えよう
「目元の清潔を保つことは、目のコンディションを整えるうえで大切です」(井上先生)。目の周りのクレンジング不足でまつ毛ダニが発生すると、目のコンディション悪化のもとに。まつ毛エクステをつけていても使用できる、目元専用シャンプー。マイボシャンプー50 50㎖ ¥ 1,500(ビジョン・リーディング・パートナーズ)
ドライアイが見えづらさの原因に? サプリを試してみるのもアリ
「抗酸化作用のあるルテイン、DHAなどを複合的に摂取すると眼精疲労や見えづらさの 解消が期待できます」(井上先生)。ルテイン、 DHA、EPAのほか、ビタミンや乳酸菌、亜鉛など、 健康維持に大切な成分を配合。オプティエイドDE 60粒 ¥3,240(わかもと製薬)
目に疲れを感じたら休憩とセットで目薬も
パソコンやスマホを長時間使っていたり、夕方になると目が重くなると感じたりする人におすすめ。ビタミンB₁₂をはじめ、計12の有効成分を配合。ピント調節機能を高め、つらい疲れ目を改善したいときの味方。サンテメディカル12® 12㎖ ¥1,628〈第2類医薬品〉(参天製薬)
教えてくれたのは
羽根木の森アイクリニック
院長 井上佐智子先生
医学博士。藤田保健衛生大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院などの臨床病院勤務を経て、2014年に羽根木の森アイクリニックを開業。眼科を専門としつつエイジング外来にも力を入れている。慶應義塾大学医学部眼科学教室非常勤助教。日本眼科学会専門医。日本抗加齢医学会専門医。
※掲載中の情報はMart誌面掲載時のものです。
撮影//石田純子(光文社写真室) 取材・文/須賀華子 編集/倉澤真由美 WEB構成/長南真理恵
2021年2月号
カラダの疑問に答えます「これって老眼?」より