足の裏にタコやウオノメができやすい、ということはありませんか? ストッキングがすぐにダメになるだけでなく、歩くときの痛みに悩んでしまうことも。できてしまったらどうすればいいのでしょうか?
教えてくれたのは
足のクリニック表参道 院長
桑原 靖先生
埼玉医科大学医学部卒業。同大学形成外科入局、創傷治療学、難治性創傷治療を専攻し、外来医長、フットケアの担当医師を務める。2013年3月、東京・表参道に日本初の足専門クリニックを開院し、足の総合的な治療とケアを行う。
タコ・ウオノメができる原因
タコもウオノメもできる原理は同じで、歩く際に足にかかる圧力に皮膚が反応して厚くなることでできます。
タコは足にかかる圧力が程よく分散されていないことで皮膚の表面が硬くなってでき、ウオノメは皮膚の表面が硬いところにねじれの力が加わることで硬い芯ができて、足の中に食い込んで神経を圧迫します。
タコやウオノメのできる場所は? どんな足だとできやすい?
《タコ》
タコのできやすさやできる場所は、足の骨格構造により異なります。
扁平足の人は骨格構造が緩く柔らかいため、親指に体重をのせようとしても力が横に逃げ、親指の外側と人差し指のつけ根にタコができてしまいます。
甲高の人は骨格構造が強く、体重を親指のつけ根、小指のつけ根と足の外側で受け、そこにタコができやすくなります。
足に合わない靴を履いていることも、原因の一つに。
足の構造や性質、特徴によってタコができやすい場所が異なるので、ぜひチェックしてみて!
《ウオノメ》
一方ウオノメは、歩き方の癖やアキレス腱や股関節の硬さが原因で、歩く際に足が左右にねじれることでできます。
タコ・ウオノメの対処法
タコやウオノメはそのままにしておくとさらに皮膚が厚くなったり痛みを伴ったりするので、削りながら原因を追究し、靴選びやインソールの活用、ストレッチや筋力トレーニング、歩き方の改善など、対策を考えていくのがよいでしょう。
タコ・ウオノメができにくい靴の選び方
靴は、甲・かかと・足裏を固定できるものを選ぶことが基本です。
✔️足の甲が覆われていて、ひもかベルトで固定できる
✔️かかとを包むヒールカップが硬く、サイズが合っている
✔️インソールの土踏まずの部分が立体的で取り外しが可能
さらに、以下の要素もチェックしましょう。
✔️つま先に5~10㎜程度余裕がある
✔️かかとと指の高低差が5~10㎜程度ある
✔️靴底が硬すぎず柔らかすぎず、厚みがあり左右対称
✔️素材が適度に伸びて通気性に優れている
在宅時は靴下をはくのがおすすめ
家にいるときは素足で過ごしがちですが、足へのダメージを減らすには靴下が必須。足を衝撃から守り疲れにくくするためには、5本指で滑り止めのある靴下がおすすめ。立ち仕事が多い場合は、土踏まずを立体的構造で支えてくれるスリッパを履くとより疲れにくくなります。
編集部が選んだキーアイテム
気になるタコ・ウオノメは削ってケア
《初心者向け》
ヘッドが目の粗い面と細かい面とに分かれているため、タコの硬さに応じて使い分け可能。入浴中も使用できて便利です。デュアルアクション たこ取りファイル ¥720※編集部調べ(ドクター・ショール)
《慣れてきた人向け》
2つのアタッチメントで足の角質をケア。スピードも2段階切り替えができ、スピーディーなケアができます。 角質クリア ES2502PP ¥2,530
※編集部調べ(パナソニック)
家では5本指靴下がおすすめ
土踏まずを効果的に押し上げる、アーチサポート付き。薄くて軽く、素足感覚で履けます。レーシングラン・エアー 五本指 ピンク ¥1,760(Tabio)
外反母趾の人は対策用靴下でサポート
外反母趾の対策・予防には、親指を外側に引っ張ってくれる構造の靴下を選ぶようにしましょう。外反母趾サポート五本指ソックス ¥2,200(Tabio)
ワンランク上のインソールで靴がシンデレラフィット
女性のスニーカーやランニングシューズなど、日常の靴に合うように設計されたインソール。足元が安定し、いつものシューズの履き心地がアップ! トリム ベリー¥6,270(スーパーフィート)
※掲載中の情報はMart誌面掲載時のものです。
取材・文/須賀華子 編集/倉澤真由美 構成/Mart編集部
2021年7月号
カラダの疑問に答えます「タコ・ウオノメが痛いんです」より