【Martインタビュー】「普通のママだった私が、100人規模のキャンプイベントを企画するまで」

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自分のやりたいことを見つけて邁進されているママ達には、大切なことに気づけた「きっかけ」があるようです。

“ママキャンパー”を名乗り活動中の湖山明代さんは、苦手だったアウトドアがあることをきっかけに一変、今ではキャンプ大好き一家になり、家族との時間や過ごし方もイキイキしたものになったそう。普通のママから、キャンプイベントを主催するまでになった明代さんの、これまでの歩みやエピソードを伺いました。

 

7月下旬、山梨県の紅葉台キャンプ場で開かれた「Wonder  Camp Fes.」。小学生のお子さんのいるファミリーから、ソロで、友達同士でと、参加者は実にバラエティに富んでいました。総勢約100人の参加者の中心でマイクを持ち、「今日が初めてのキャンプの方も、もうベテランのキャンバーの方も、感染対策をしっかりしつつ自然の中で過ごすひと時を楽しみましょう!」と元気いっぱいに話していたのが、”ママキャンパーAkiyo”こと湖山明代さん(38歳)。

14歳、12歳、8の子どもたちと夫とともに、普段から気候の良い時期は週1のペースでファミリーキャンプを存分に楽しんでいます。さぞ昔からアウトドア派と思いきや、「全然なんです笑、どちらかといえば、屋外で寝るなんて無理!テントで寝るならお金を出してでもホテルがいい!というタイプでした。あることがきっかけで、キャンプに興味を持ち、素晴らしさを実感して。それ以来、私の人生はキャンプとともにある!と言ってもよいくらいです」

仲良しファミリーでのお泊まり会から、自分のテントが欲しくなり…

明代さんの初キャンプは2017年の8月。次女が幼稚園の頃からの仲良しの5世帯で、毎年夏の恒例だった自然体験の旅で泊まったバンガローが埃っぽく、喘息を持っているお子さんの咳が止まらなくなってしまったそう。それを見た、最近キャンプデビューしたママ友さんが「外なら埃がないから、テントで寝るといいのではないかな?」と提案し、そのお子さん一家はテントの中で安心した夜を過ごしたという出来事が。この時に、テントに入れてもらった明代さんや友人も、屋外のテントその解放感や過ごしやすさにすっかり魅了され「私たちもいつか泊まってみたい」と、キャンプへの淡い憧れを抱いたのだとか。翌年、恒例の旅は全員一致で「テントでキャンプ」に決定。

「待ちに待った初のテント泊。我が家も含めて、テントを持っていなかった家族はレンタルしたのですが、前日が雨、また、繁忙期だったのもあり、乾かす時間がなかったようで、ビシャビシャに濡れたままのテントに寝泊まりすることに。水も漏れてくるような感じで、泊まれましたが、期待にはほど遠く……。この時、レンタルじゃなく、自分のテントがあったなら、もっと楽しいはず、もっといろいろできるはず、と強く感じたんです」。

その思いのまま、帰宅後すぐに家族で泊まれるテントを購入し、キャンプへ。「ドキドキしながらの初家族キャンプでしたが、テントを自分で張ってみたいと思っていたので、家族みんなで協力して組み立てたテントを見て感無量でした。私にもできる! 損得を考えるのではなく、心から楽しい、もっともっといろいろとチャレンジしたい。こんな気持ちになるのは久しぶりでした。きっかけはママ友に入れてもらったテントでしたが、アウトドア嫌いだったのは過去の話。すっかりキャンプ大好きになっていることは、自分でも驚きでした」。その後は、休日に計画を立て、頻繁にファミリーキャンプへ行くようになりました。

待っていたのは、みんなの心が解放される「気持ちのよい家族の時間」

「実は、当時小3だった次女とは、自分と似すぎているところが多いためか、衝突してしまうことが度々ありました。キャンプを始めて一番変わったのは、次女との関係なんです」と明代さんは振り返ります。

「家の中ではなくテントや屋外で過ごす家族の時間で、それまで意地を張ってギスギスとしてた次女との関係が、穏やかな関係性になったんです。キャンプ中は家族みんなで一緒に食事をつくり、自由に過ごして寝て。それまで口うるさくなってしまっていた私自身が、こうしなくちゃいけないということにとらわれなくなり。その結果だと思います」。今では、次女は家族キャンプでも一番張り切って明代さんと準備をしているそう。中学生の長女や最年少の長男も、ファミリーキャンプが大好き。キャンプが一家をまとめてくれたと言っても過言ではなさそうです。仕事で忙しかったパパも、今ではDIYを楽しみ、オリジナルのキャンプアイテムをつくっているほどになったそう。

人生2回目の薪割りをしているところを、夫が撮影してくれました!

今年3月茨城県笠間市にこにこキャンプ場にて。 まだまだ寒く、お座敷スタイルでコタツを作ってテントの中でのんびりしている長女と次女。

この時に初めて火ばさみを使って薪をくべることに挑戦した末っ子。興味津々で楽しそうに焚き火の番をしてくれました。

得意なDIYを活かして夫が三脚を使ったミニテーブルを作ってくれました。コーヒータイムに愛用中。

人とつながりたいと始めた音声SNSが、イベント主宰者へと導いた

ところで、ファミリーキャンプを楽しむ明代さんが、100人規模のキャンプイベントを開くことになった経緯は?

「もともと人とコミュニケーションをすることが好きだったこともあり、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムといろいろ楽しんでいました。そんな時、新しいSNSとして音声SNSのクラブハウスの存在が話題になった頃、たくさんの方とお話できるなんて! といち早く知り登録。そこでいろいろな方とお話をし、知り合えた方が増え、キャンプのお話をする機会をいただきました。

みなさん、社会的に地位のある方も多く、有名スタイリストさん、会社経営の方、そして私と同じようなママも。年齢も住んでいるところも様々だったのですが、キャンプにとても興味を持ってくれたんです。明代ちゃんのキャンプなら行ってみたい、とおっしゃってくれる声があり、ならばイベントを開こうよ、とたくさんの方が運営にも携わり実現したんです」。

みなさんの心を動かしたキャンプのお話。いったいどんなことを話されたのでしょうか?

「話すのが上手ではないので、音声SNSはちょっと…という方もいらっしゃるかもしれませんが、上手に話すことよりも、飾らず嘘をつかず素直に自然体に話せば、みなさん興味を持ってくれます。私も、かっこいい言葉を言ったわけではなく、本当に楽しいんですよ、自然の音、匂い、すべてがと。この気持ちがみなさんに伝わって受け止めてくださったのだと思っています」。

運営スタッフはお揃いのTシャツで。

たくさんの方との出会いがありました。

社長さんだって、子どもだって、キャンプ場ではみんな同じキャンパー!

キャンプイベントではあまりたくさんのことを詰め込まず、みんなが自由に過ごしつつも、有名スタイリストによるキャンプコーディネートのファッションショーなど、参加者だけでなく見ているだけでも楽しいものや、大人数ならではのキャンプファイヤーなど、見所をしぼりつつ、比較的ゆるやかなキャンプイベントに。結果は大成功。

「参加してくれたみなさんには、普段都会では味わうこともできない、風の音、土のにおい、動物の鳴く声、時間の移ろいとともに変わる湖畔の様子を味わっていただきました。キャンプファイヤーでの炎のゆらぎ、火の粉の飛ぶ音には癒しを感じていただけたようです。楽しかった、また明代ちゃんのキャンプに参加したいという声をたくさん聞けました。キャンプにくれば、普段どんな生活をしているか、どんな仕事をしているか、それよりもこの自然を楽しむキャンパーと、誰もが同じ立場になれます。これもまた、キャンプの醍醐味なんですよね」。

 

私のように子育てに迷うママに、キャンプでつながる家族関係を伝えたい!

“ママキャンパー Akiyo”という肩書は自分で考えたもの。
「インスタグラムの発信を教える方に本格的に学び、私に何ができるだろうと考えていた時に、私が伝えたいのはやはりキャンプの楽しさだと。新型コロナで行動制限がかかった時に、子どもを持つママたちがストレスで、子どもにあたってしまう、出かけられなくて苦しいと嘆く声が、SNSやメディアでたくさん聞こえてきました。そんなママたちに、ファミリーキャンプならば感染リスクも低く、子どもも大人もストレス発散できるよ! 楽しいよ!と伝えたかったんです」。これからはSNSを中心に、キャンプイベントの開催やその他、ファミリーキャンプに関連することをいろいろ取り組んでいきたいと明代さんはにっこり笑います。

ファミリーキャンプは、家族の絆もつくる素敵なもの。明代さんのお話を伺い、改めて実感しました。

マキャンパーAkiyo  湖山明代さんのInstagram AKIYO Style 快適CAMP

撮影/光文社写真室 千菜美(インタビューカット) 取材・文/新里陽子

 

 

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